猫棚

猫本などの整理整頓

「いとしのチー公へ」小林カツ代

 

  もっと長く活躍していて欲しかった、いまは亡き人気料理研究家小林カツ代の、いきものたちとの交流を語るエッセイ集。この人の1990年頃のまだ地味装丁だった料理本で、ものぐさ料理パスな人だった私は、料理好きに変身した。

 で、この「いとしのチー公へ」は1999年の本。小林カツ代でスタートした料理研究家ブームもたけなわとなっていた頃だ。タイトルは新婚時代に出会ったとても賢いチー公の思い出エッセイから。チー公はカツ代さんが見つけた手のひらにのるくらいの子猫だったが、なんとちょっとの隙に隣のばあさんが捨ててきてしまう。

 なんてばばあだ!!と叫んでしまうが、そんな人は昔よくいたし、たぶん今もよくいるんだろう。猫が好きとか嫌いとかではなくて、ネズミとおなじようなものなのかもしれない彼らには(ああネズミを飼う人もいる。するとネズミもやたら捨ててはいけないだろうか、でもしかしネズミはちょっと、これ、問題が難しいな)

 他にも猫の話題がいくつかある。気になるのは、”トルコの幸せなハトとねこ”というのだ。トルコに行くとハトのフンを人々はあたりまえのものとしていて嫌がらないし、ねこはみんな人をこわがらずにのほほんとしている。その様子を見て、日本は?と思う話。

 そういえば「世界ねこ歩き」をみていても、たいていのよその国の街猫は人をこわがらずにのんびり散歩しているみたいだ。日本ではどうして猫はこそこそしていて、いつも急いで逃げるんだろう。

 

 なお、チー公は無事に小林さんちの猫となる。よかった。