猫棚

猫本などの整理整頓

評価のわかれる猫本

ねこを写せば心が映る

 写真に対する評価はともかく、文章の内容にちょっと人気がない本。ねこに関する話題の部分は、しっかりねこ好きな写真家でいいのだが、他のよけいなことを書いた部分がちょっとつき合いにくい。私も実は、猫写真があるページだけちぎって置いているのだ。文章だけの部分は捨ててしまったので具体的にどんな内容だったか忘れてしまったが、ちぎって捨てたいくらいな感じだったのだろう。

 でも撮影対象の猫世界がほんとにいい。猫の楽園ねこ露地、観音橋ねこ村、イマはなき自由できままなねこ空間。95年出版の本なので90年代にはまだまだこんな世界があったんだな、そうだなあ、と、いま思いださせる。

 「駄ねこ」ばかりの駐車場というスポットもある。色も柄もどうってことない猫のことを駄ねこっていう言葉があったなそういえば。筆者は毛並みや柄でねこを見るのは家柄などで人間を判断するのと同じ愚かなことと書いている。そのとおり。けれど、ふと、ああそうか90年代にはまだ、家柄で人間を判断するのは愚かだという考え方が世の中に生きていたのだったな、などと思ってしまった。

 家柄 学歴 財産 地位 外見 などで人を判断することにほとんど躊躇がない世の中になったのは、バブル崩壊が過ぎ、さあここからは戻っていくはずよくなるはず、と思ったら全然戻らないよくならない悪くなる、という時の流れの中でのことだ。だけどその中で、たとえば猫保護のような「やさしさ(たぶん)」は育っていたりするのは、どういう関係なのだろう。つまり世の中がひどすぎるからだろうか。