猫棚

猫本などの整理整頓

「吾輩は猫である」

                                         

 

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広島県立美術館の「夏目漱石の美術世界」展で買った、吾輩は猫グラス。

使い勝手がとてもよくてしっかりしているので、ひとつだけでなくいくつか買えばよかったと思っている。この絵はよく猫を知っていると思う。橋口五葉。

 

とはいえ、やや、浮世絵時代に近い感じ。まだまだ猫そのものが江戸時代っぽかったのかも。猫は時代で体格が変わっていく。私の子供だった昭和中ごろの飼い猫はまだまだいまどきの飼い猫のように仰向けにでんぐりかえって昼寝したりはしていなかった。体系的に無理だったのだと思う。いまどきの子のように肉付きよくなかったので。食べ物が違うので。だから明治頃の飼い猫などはより骨っぽかったのではないだろうか。

 

このごろkindleで吾輩を読む。いつもは国文科学生の時に買った岩波の新書版の漱石全集で表記は旧字なので、kindleの現代表記がちょっと新鮮(注・旧字のも載っている)。

 

この長いめの物語はユーモア系なので、だんだんと面白い語り口が出てくるんではあるけれど、冒頭で、書生に投げ捨てられた吾輩が、どうしたものかと考え、泣いたらまた書生が来てくれるかと考えてニャーニャーやったというところは私には胸に迫る。

 

とはいえ、やっぱりユーモアもの。私はまったくの大阪人なもので若い頃はこの江戸っ子なお笑い感覚があまりからだに伝わらなかったのだが、このごろは少しはわかってきて、クスリと笑えるようになった。しかし、これを書いて作家になっていったなんて、デビューの時にはコミックバンドかと思われていたサザンオールスターズみたいだな。

あげくには国民的存在となったところも。 

 正調 橋口五葉装丁の岩波文庫を作って欲しいです、岩波さん。